クライアント様の要望/希望/課題
Artistspokenは、企画立ち上げの段階から約5年間、株式会社博報堂様と定期的に打ち合わせを重ねながら、継続的に成長をご一緒してきたサービスです。
日々の定例では、運用上の改善点だけでなく、新たに参加されるアーティストが増えていく中でどうすればより魅力が伝わるか、ユーザー様にとって心地よい体験をどう維持・向上していくか、そしてArtistspokenらしさをどう守りながら次の成長につなげるか、といったことを継続的に議論してきました。
アプリリリースから5周年を迎えるにあたり、当初約16名ほどだった参加アーティストは300名を超え、多くのアーティストにご参加いただけるサービスへと成長いたしました。
その中で、リリース当初から大切にしてきた想いや原点に改めて立ち返り、Artistspokenが大事にしていること、ユーザー様にこれからも届けていきたい価値を、デザインやメッセージを通して再定義していこうというお話になりました。
今回のリニューアルでは、Webサイトだけでなくアプリのデザインもフルリニューアルし、さらなる成長に向けた新たなスタートを切ることを目指しました。
白と黒をベースに、アーティストの見せ方にもダイヤモンドカットのような歪さや余白を取り入れることで、アーティストが本音で話せるメディアとしてのフラットさと、Artistspokenらしい独自の世界観の両立を表現しています。
課題の把握
今回の取り組みで大切だったのは、5周年という節目の中で、Artistspokenが大事にしてきた根本を変えることなく、デザインやメッセージの届け方を新しくしていくことでした。
crageとしても、ただご要望どおりに制作するのではなく、サービスの背景や届けたい価値まで理解したうえで、どうすればより良い体験になるかを一緒に考えながら形にしていくことを大切にしています。
Artistspokenは、単純に「使いやすい」だけでは成立しないサービスだと感じています。
アーティストそれぞれの世界観を損なわず、それでいてサービス全体としては一つの統一された体験として成立させる必要があるため、そのバランスを取る難しさがあります。
私たちはその難しさに向き合いながらも、ユーザー視点を忘れず、世界観とUI/UXの両立を意識し、パートナーとして改善提案と実装を継続して行ってきました。

これまで開発した新機能|アーティストとファンがつながる機能
これまで実施してきた追加開発について、主な機能をまとめました。
追加機能の検討・実装にあたっては、単なる機能追加ではなく、「アーティストとファンの体験をどう深められるか」を軸に、優先度を整理しながら開発を進めてまいりました。
特に、以下のポイントを重視しています。
・「聴く」だけだった体験に、「贈る・集める・つながる」という新しい楽しみ方を実装
・アーティストの世界観や空気感を、画面の中でも自然に感じられる設計へ
・ファンの応援が可視化され、思い出として少しずつ積み重なっていく仕組みに
・一方通行ではなく、アーティストとファンが双方向につながれる関係性を育てる設計へ
■ ギフトカード機能
推しへのギフトにあわせて、アーティストからのサンクスカードがランダムで届く機能。期間限定カードも交えながら、マイページの「カードコレクション」に思い出が一枚ずつ積み重なっていく、ファン体験の新しい入口です。
■ VIP機能
ファンクラブのような感覚でアーティストを応援できる、月額制のメンバー機能。複数コースへの同時申し込みにも対応し、アーティスト詳細画面からそのまま参加できる導線によって、より深い関係性への一歩を後押しします。
■ お気に入り機能
心に残った音声や後で聞きたいことをワンタップで保存できる、お気に入り機能。マイページの「保存済み」からいつでも聞き返せるため、好きな話や励まされた言葉を、自分だけのプレイリストのように残しておけます。

使い心地の向上に繋げる機能
ストアコメントやお問い合わせをきっかけに生まれた機能・改善です。日々のフィードバックを起点に、毎週・毎月、小さなアップデートを積み重ねています。
■ タイマー機能
就寝前でも安心して使える、再生タイマー機能。音声詳細画面から停止時間を設定でき、途中で眠ってしまっても自動で再生が終了します。お気に入りの音声の視聴を毎晩のルーティンに取り入れやすくなりました。
■ 検索機能の見直し
アーティスト名や番組名を入力すると、その場で候補が表示されるインクリメンタル検索を導入。「あの人、なんて名前だっけ?」という状態でも、最後まで入力しなくてもたどり着ける、軽快な検索体験へ刷新いたしました。
■ コインチャージ・コイン履歴
ギフトに利用するコインを、マイページから直接チャージ・確認できるよう改善。チャージ履歴と利用履歴も一覧で確認できるため、推し活への行動を見える化し、安心して応援を続けられる設計にしています。
■ 途中再生の履歴を残す
途中でアプリを閉じたり、一時停止した場合でも、聴いていた位置から再開できるよう改善。再生状況はドーナツグラフで可視化され、マイページの再生履歴からも続きをスムーズに再生できます。日常に自然となじむ再生体験を目指しました。

ストアコメントやお問い合わせをもとに、小さな改善も積み重ねています。配信日の新着順切り替え、音声ごとの音量差を抑える一定化処理、ホーム画面やアーティスト画面の表示速度改善など、日々の「ちょっと使いづらい」を一つずつ解消しています。
■ 音声の並び替え
これまでは古い順で表示されていたため、最新の配信に気づきづらい状態でした。配信日を新着順で並べ替えられるよう改善し、「新しい音声をすぐ見つけられる」体験へ刷新しています。
■ 音声音量の一定化
アーティストごとに登録音量の差があり、「急に大きくなる」「小さくて聞こえづらい」といった課題がありました。ユーザー様からの声を受け、音声ごとの音量差を自動で整える改修を実施。どの音声でも、安定した聴き心地で楽しめるようになりました。
■ 画面表示の安定化
ホーム画面やアーティスト画面など、一部で表示に時間がかかっていた箇所を改善。読み込み速度や表示の安定性を見直し、ストレスなく使える操作体験へとアップデートいたしました。
最後に
5周年という節目のリニューアルは、これまで積み重ねてきたArtistspokenらしさを改めて見つめ直し、次の成長につなげるための大切な機会になったと感じています。
まだまだ成長の余地があるサービスだからこそ、実現できることから一つずつ丁寧に積み重ね、利用者にとってより価値ある体験を提供していきたいと考えています。
今後も株式会社博報堂様と連携しながら、機能追加やUI改善を通じて、Artistspokenのさらなる価値向上に尽力してまいります。